【ここをチェック!】シリーズの第2弾です。今回も3回に分けて売上の向上につながるヒントをお伝えして参ります。

「以前は売れ行きが好調だったのに、ここ最近だんだんと売り上げが落ちてきて・・・。」とお困りの経営者様、そんな時は次の3つのポイントを確認してみてください。

#1:ポイントその1「自社商品に不具合はないか?」

以前と変わりなく製造しているつもりでも、長く続けている間にどこかのタイミングで製造手順にちょっとした変更が生じている可能性もあります。あるいはサービスの場合、以前と同じように提供しているつもりが、実は担当者の判断などでほんの少しずつ変更が加えられていっているかもしれません。

 

長く続けていればいるほど、全く同じことを継続していくというのは実は難しいものです。担当者が良かれと思って僅かばかりの変更を加えていったものが、積もり積もると実は商品やサービスの不具合につながっていた、なんていうことも生じ得ます。

気づかないうちに上のようなことが起こっていなかったか、あらためて確認してみましょう。

 

#2:ポイントその2「競合が出現していないか?」

一度好調な売れ行きを達成すると、その商品やサービスをいかに継続して売り続けるかということに目が行きがちです。リピートを増やすためにはどうしたらいいか、商品やサービスに改良の余地はないか。そういったことに策をめぐらせているうちに、実は競合が出現していることに気がつかなかった、ということがあるかもしれません。

 

消費者は常に自分にとって必要な商品やサービスを探し、選び続けています。業界の動向をチェックし、新商品、新サービスが出現していないか確認してみてください。

 

#3:ポイントその3「消費者のニーズが変化していないか?」

上でも触れたように、消費者は常に自分が欲しいものを求め続けています。時代の変化や、流行の変化によって消費者のニーズは刻一刻と変化していきます。

 

例えば数年前に「ガウチョパンツ」という膝下丈から七分丈で、裾に向かって広がったシルエットのズボンが女性の間で爆発的な人気を博しました。おしゃれで機能的、という理由から今でも街でガウチョパンツを履いている女性をあちらこちらで見かけます。しかし最近では、「スカーチョ(=スカート×ガウチョの造語)」や「スカンツ(=スカート×パンツの造語)」といったファッションに人気が入れ替わってきています。この2つは丈に違いがあるのですが(スカーチョは膝下から七分丈、スカンツは足首丈)、いずれもズボンでありながら一見スカートに見えるという点が共通しています。爆発的に人気となったガウチョパンツでしたが、より女性らしいシルエットのものを身に付けたいというニーズの変化から、消費者が求める商品が変わっていったという訳です。

 

上記の例のように、少しのニーズの変化によって、自社商品から僅かにズレた商品を消費者が求めるようになっていませんか?

 

ここまで見てきたように、ささやかな変化やその積み重ねによって気づかないうちに売り上げが落ちてきてしまっている場合があります。そんな兆しがみえたら、今回お伝えした3つのポイントを確認してみてください。また、環境の変化に対して常にアンテナを張り、こまめにPDCAを繰り返す習慣をつけて、安定して売り上げを向上させていけるようにしたいものですね。

 

そして仕入管理、在庫管理や売上管理などには「ウランバ!!」を活用して効率的な販売管理を。

 

次回は、もう一度押さえておいて損はない、営業の基礎についてお伝え致します。どうぞお楽しみに。

執筆者:取材の学校 ライター 荒井由紀子

神奈川県横浜市出身。中小企業診断士。二児の母。早稲田大学理工学研究科修士課程修了後、国内製薬会社に入社。臨床開発モニター、臨床開発プロジェクトマネジメントに携わる。産休・育休取得を経て職場復帰したのち育児に専念するため退職。専業主婦となる。その後次男の幼稚園入園を機に中小企業診断士として独立。現在は会社員時代の経験をベースに、子育てという精神修行の世界に没頭した経験から得られた視点を活かし、セミナーや執筆、経営コンサルティングを行なっている。