2017年もあっという間に過ぎました。今年はどんな一年でしたでしょうか?毎年、一年が早く感じられるのは、その人の一年が年齢分の一だからと聞いて、なるほどと妙に納得した覚えがあります。1歳の幼児の1年は1/1、10歳の子供ならば1/10、50歳であれば1/50。この先はさらに早く感じられるようになるのですね。
ところで、先日発表された労働力調査(2017年9月)によると、完全失業率は2.8%を維持しているとのこと。実質3%を切ると、職を求めている人は職を得られる水準といわれ、これから2020年の東京オリンピックを控え、労働市場における人の争奪戦は、ますます熾烈を極めるものと予想されます。採用を担当されている方にとっては、とても頭の痛い問題です。そこで、採用だけの視点を変え、定着を高めることに見方をかえるのはいかがでしょうか?
#1:動機付け(モチベーションアップ)は大切です
人の離職に関する調査として、「厚生労働省 平成28年度雇用動向」を参照しますと、前職を辞めた理由として、①収入や労働条件(労働時間・休日)に関する項目が22%に対して、②人間関係、やりがい、仕事の内容などの項目が20%と拮抗しています。臨床心理学者ハーズバーグの提唱した衛生理論、動機付け理論によると、①は衛生要因、②は動機付け要因に相当します。つまり、②動機付けを上手に行えば、20%の人が離職を思いとどまったともいえます。
#2:こんな方法で動機付け(モチベーションアップ)?
読者のみなさんの会社でも様々な動機付けの取り組みがなされていることと思います。業務と一線を画した取り組みとして、NGO団体などの寄付プログラムを取り入れるのはいかがでしょうか。社内イベントを通じて寄付を募る過程を経て、自然と一体感が生まれ、普段話さない部署のメンバーともコミュニケーションが発生します。そしてなにより活動の成果が社会のためになります。まずは、取り組む宣言をし、関わってくれる社員を集めましょう。社員にいろいろアイディアを出してもらいましょう。受付・事務所の募金箱設置、廃棄同然の製品の社内販売、BBQ大会でのビンゴカード販売、社内ヨガ教室の受講費用、などなど。もちろん、最後に募金金額の社内発表と、関わってくれた社員へのねぎらいは忘れずに。
<NGO団体のご紹介>
子どもの権利のパイオニアとして約100年の歴史をもつ子ども支援専門の国際NGOセイブ・ザ・チルドレン
http://www.savechildren.or.jp/
元気になった社員は、たくさんの売上を上げてくれることでしょう。「生産性向上」にも役立ちます。販売管理は「ウランバ!!」で。
執筆者:取材の学校 ライター 屋代勝幸
中小企業診断士 第一種衛生管理者 会社の健康研究所代表
千葉県出身 1967年生まれ 東京都葛飾区在住
大学卒業後、食品・機械部品・外資系消費財メーカーに勤務。営業・営業企画・広報・宣伝・商品企画・調達・人事・総務の各部署を経験。組織力向上、業務プロセス改善、ファシリティ管理、購買管理を得意とする。ミラサポ専門家。東京都中小企業診断士協会 城東支部地域支援部で活動中。