【ここをチェック!】シリーズ第2弾、2回目の記事です。自社商品を売るために欠かすことのできない部門の1つとして「営業」があります。事業とお客さまをつなぐ重要なプロセス、全てのビジネスの中心ともいえる営業について、もう一度基礎から見直してみましょう。今回は特に「BtoB」の営業についてお伝えいたします。

#1:BtoBとは?

まず初めに用語の確認です。BtoBとは Business to Businessの略です。つまり、企業(法人)を相手にした取引のことを示します。他の取引形態として、BtoC、BtoG、BtoEなどがあります。それぞれの説明は以下の通りです。

 

BtoC:Business to Consumer 一般消費者を相手にした取引

BtoG:Business to Government 行政を相手にした取引

BtoE:Business to Employee 従業員を相手にした取引

 

BtoBやBtoGでは対組織向けの営業が必要となります。つまり、上司の決裁や購買部の許可が必要など、購買の意思決定者が複数レベルにわたっているため、プロセスが複雑になる点や購入までに時間がかかる点を考慮しなければなりません。

また、1件あたりの取引額が高額となること、一度決定すると取引関係が長くなることが多いというのが最大の特徴といえます。これらの点を裏返して取引先の企業の立場になって考えると、「安心」と「信頼」が重要な購買の決定要因になるといえます。

 

#2:BtoB営業のポイント

それでは、BtoBの営業力を高め、売上を向上させるためにはどうすれば良いでしょうか。

BtoBの営業では、アプローチ先のリストアップ → アポイントの取得 → 提案書の提出 → 見積もりの提出 → クローズ(契約)といったステップを踏むのが一般的です。そそこで、各ステップから次のステップへ進んだ割合を数値化すると、自社の営業活動における弱点を見つけることができます。つまり、

 

アプローチ先に対してアポイントが何件取れたか=アポイント率

アポイント先のうち提案書を何件提出できたか=提案書提出率

提案書から見積もりを何件提出できたか=見積もり率

見積もりから何件クローズできたか=クローズ率

 

を計算し、担当者別や商品別などに分析することで、注力すべきポイントが把握できるのです。

 

例えば、アポイント率が低い場合はターゲットがズレていないか、アプローチ方法に問題はないか。見積もり率が低い場合はニーズにあった提案内容にしているか、提案後のフォローをしっかり行えているか、等。このような点をこまめに確認し、強化していくことで、アプローチからクローズに至るまでの成功率がアップしていきます。

 

そしてもう一つ、忘れてはいけないのがクローズ件数と総売上高の関係です。いくら契約をたくさん取っても、総売上高が目標を達成できなければ営業活動が成功した、とはいえません。つまり、総売上高をクローズ数で割った、案件ごとの平均単価にも注目し、適正な価格を提示しているか確認しましょう。

 

BtoB、BtoCに限らず、営業の基本は「お客さまにとってのメリットを伝えること」になります。その商品・サービスがあると嬉しいことや、その商品・サービスがないと困ることを十分に伝えることができれば、適正な価格でお客様に受け入れてもらうことができるのです。

 

そして販売管理には「ウランバ!!」を活用すれば、効率的な営業活動につなげることができます。

 

いかがでしたか?次回は営業の基礎〜BtoC編〜をお届けします。ぜひお楽しみに。

 

執筆者:取材の学校 ライター 荒井由紀子

神奈川県横浜市出身。中小企業診断士。二児の母。早稲田大学理工学研究科修士課程修了後、国内製薬会社に入社。臨床開発モニター、臨床開発プロジェクトマネジメントに携わる。産休・育休取得を経て職場復帰したのち育児に専念するため退職。専業主婦となる。その後次男の幼稚園入園を機に中小企業診断士として独立。現在は会社員時代の経験をベースに、子育てという精神修行の世界に没頭した経験から得られた視点を活かし、セミナーや執筆、経営コンサルティングを行なっている。