「営業担当者を『売れる営業』に育てるにはどうしたらいいのか」

この問題は多くの方が悩まれていることだと思います。巷ではたくさんの営業テクニックが紹介されていますが、業界ごとに特殊性があり、そのまま使えるかどうかわからないと思ってしまうことも多いでしょう。

しかし「売れる営業」はどんな業界に行っても「売れる営業」であり続けることがほとんどです。なぜなら、どんな場面でも必要とされる基本をきちんと押さえているからにほかなりません。その基本とは、以下に述べる4つのセルフマネジメントです。

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 #1 時間管理

どんな仕事にも締め切りがあります。ですが実際に締め切りを守れていない人はたくさんいます。

以前、私がかかわった顧客満足度調査で、「弊社に発注していただいている理由は?」と尋ねたところ、「きちんと納期を守ってくれるから」との答えが多数を占めたことがありました。ただ当たり前のことをしているだけです。それが評価を得るのは、それだけ締め切りを守れない人が多いことの証だと思います。

営業の中には、“数字を出しているから、多少時間にルーズでも問題ないでしょ?”と考えてしまう人もいます。しかし、時間を守れない人は必ず数字を落としていきます。時間の約束を守れない人は、他人から信頼を得ることができません。表面的に仲良くなれたように思えても、都合よく使われるだけで、本当に大事なことを任せてもらえません。ですから、長い目で見れば、数字を出し続けることはできなくなります。

普段から、あらゆる仕事にデッドラインを定めて仕事をする癖をつけさせる。「期限までに間に合わせるのがプロの仕事」との意識を徹底する必要があります。

#2 健康管理

健康でいることは、仕事をするうえで重要な要素です。どんなに優秀でも、頻繁に風邪をひいて休むようでは、戦力にならないからです。

無理をしてがんばることを「美しい」と感じる人はいまだに多くいるようですが、考え方を変えたほうがいいでしょう。短期的に成果をあげても、体調を崩し職場から離脱するようなことがあれば、長期的にはマイナスに働きます。それでは本末転倒です。

常に健康で仕事に取り組むのが当たり前の姿です。病気にならないように予防するにも給料の一部なのだ、と意識させるように仕向けましょう。

もちろん、経営者も健康に配慮しなくてはいけません。「企業が従業員の健康に配慮することによって、経営面においても 大きな成果が期待できる」という「健康経営」の考え方が広まりつつあります。健康の大切さを社内で共有していきましょう。

#3 感情管理

感情を管理するのは簡単なことではありません。人間は事実ではなく感情で動きます。処理しきれない感情に振り回されることは多いものです。それが悪いわけでもありません。感情があるからこその人間ですから、怒ったり悲しんだりするのは当然のことなのです。

しかし、仕事に感情を持ち込んで他人に迷惑をかけることは避けなければなりません。お客様と直に面談する営業職は特にそうです。営業の感情の揺れは、お客様にとって何の関係もありません。感情の浮き沈みが激しい人から何か買おうとは思わないはずです。

そうは言っても、気持ちを切り替えるのは難しいことです。まずは意識してテンションを高くした行動をしてみましょう。行動を変えることによって意識も変わります。徐々に、気持ちの切り替えもうまくできるようになるはずです。

 

#4 金銭管理

お金にルーズだけど、その他の面はきちんとしているという人はいません。

無駄なお金を使ってしまい、入ってくる以上に使ってしまう場合、借金をすることになります。返済のことが頭から離れなければ仕事に集中することもできません。また、不正なお金に手を付ける誘惑に負けてしまう可能性も出てきます。ですから金銭管理がルーズな人は、お金をどう使うのかという意識改革が必要です。「本当に必要なものには高いお金を払うけれど、必要のないものには10円でももったいないと思う」という考えが身につくように導いていかなくてはいけません。

営業は、商品の価値を感じてもらいそれを購入していただき、対価を頂戴する仕事です。自分の金銭の意識が変われば、お客様が買う時の気持ちがわかるようになってきます。自ずと売り方も変わってきます。ですから、自然と売れるようになっていくのです。

当たり前のことを当たり前にできるようにする。それを指導することで売れる営業は育ちます。そうして売りあがったものをウランバで管理をして、より高い利益を確保していきましょう。

執筆者:取材の学校 ライター 中小企業診断士 中郡 久雄

1965年生まれ。明治大学政治経済学部経済学科卒業。中小企業診断士。
新卒で入社した総合建設業(ゼネコン)を皮切りに、宿泊施設の営業職、旅行企画販売、人材派遣業などを経験し、現在は中堅印刷会社の経理担当。通常の経理業務のほか、基幹システムの再構築や管理会計全般に携わる。モットーは「経理とは経営管理である」。
社外活動では、経営者インタビューを中心に執筆活動に力を入れている。経営者の想いを言葉に変えて、想いが広く伝わるような記事を心掛けている。
最近の趣味は、ライブに行くこと。音楽・芝居は無論、映画もDVDではなく映画館で見るように努めている。

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