品質も値段も変わらないのに、なぜライバル商品のほうがよく売れるのか――売上を上げていくためにはライバルに打ち勝っていく必要があります。ライバルよりも多く選ばれ、そして選ばれ続ける、そのための戦略をもたなければなりません。

自分自身が消費者になった時のことを考えてみましょう。最近何か大きな買い物をしたでしょうか?買い物をするときには、いくつかの商品を比較することが多いでしょう。そして何らかの理由でその中の一つを選びます。場合によってはその理由で、以後も選び続けます。あなたが選んだ理由、それはその商品を製造・販売する会社の側からみると、自社の商品が「選ばれる理由」です。

選ばれる商品、選ばれ続ける商品になるために「選ばれる理由」をつくること、これがブランドづくりです。強いブランドをつくることができれば、ライバルの商品よりも選ばれやすくなります。さらにリピート率の上昇や高価格化、口コミの誘発などの好影響も期待できます。今回はブランドづくりの基本をお伝えしていきます。

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#1 ブランドのイメージを決める

商品にどのようなイメージを持たせるか、これを考えることが最初のステップとなります。消費者の感情に訴えかける何らかの「良いイメージ」です。では感情に訴えるとはどういうことでしょうか。簡単に言えば、「好き」と思わせるということです。

機能や価格といった要素は消費者の理性に訴えるものです。理性への訴えは「良い」という判断になりがちです。一方で感情への訴えは「好き」という判断になります。「良い商品」と「好きな商品」で迷ったらどちらを選ぶかを考えてみるとよいでしょう。

感情に訴える、「好き」と思わせる要素として大きいのはデザインです。デザインは「好き」か「嫌いか」という好みが分かれます。さらにそれが目に見えるかたちで訴え続けるため、「好きだから選ぶ」となる可能性が高いでしょう。

#2 ブランドの見せ方を決める

次のステップは消費者に実際にどう覚えてもらうかを決めることです。イメージそのもので覚えてもらうのもよいのですが、イメージは漠たるもの。もう少し具体的なかたちのほうが覚えやすいでしょう。

たとえばブランド名がそれです。ブランド名を付けるときに気を付けたいことは3つ。

・覚えやすいこと

・聞き取りやすいこと

・呼びやすいこと

これらを意識しつつ、最初に決めた「良いイメージ」と関連するようなブランド名を考えてみましょう。

消費者に覚えてもらうための工夫のもう一つは、視覚的な効果です。先ほどのデザインもこれにあたります。他にも、ロゴマークやイメージカラー、モチーフキャラクターなどさまざまなかたちで消費者の目に訴えかける工夫を凝らしているブランドは多くあります。

#3 ブランドの伝え方を決める

最後のステップは消費者にどのようにして伝えるかを決めることです。消費者の感情に訴える「良いイメージ」を決めて、それを覚えやすいかたちにまとめただけでは不十分です。これをあなたのお客様に伝えなければなりません。

テレビCMや雑誌広告などが分かりやすい例です。商品そのものの宣伝ではなく、イメージの浸透を狙った広告があることに気が付くでしょう。こうした伝え方は長い時間をかけて、継続的に行っていくことが必要になります。

伝え方のもう一つが口コミです。「良いイメージ」が共有したくなるようなものであると、消費者の間で口コミが発生します。口コミの有利なところは、「好き」と判断してくれそうな消費者に届きやすいことです。この伝え方ではそれほど長い時間をかけなくても効果が表れるでしょう。ただし、伝言ゲームのようなものなので、間違って伝わらないように気にかけておくことを忘れないように。

ブランドは一度つくればそれで終わりというものではありません。継続的なメンテナンスが必要です。どのようにメンテナンスをしていくか、そのためにはどのような売れ方をしているのかを知っておかなければなりません。貴社もウランバで売上管理をして、自社商品のブランドづくりをしませんか。

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執筆者:取材の学校 ライター 中小企業診断士 霜田 亮

1981年生まれ。同志社大学法学部退学。大阪大学大学院工学研究科博士前期課程修了。中小企業診断士、弁理士、社会保険労務士。2016年4月独立開業。弁理士として多くの技術を見てきた経験を活かした製造業の支援が得意。「技術力を経営力に変えるお手伝い」をモットーに、事業計画作成や資金調達など多岐にわたって企業のサポートをしている。趣味は筋トレ。虚弱体質改善のため昨年からジムに通い始めたものの体力アップではなく、マシントレーニングにはまる。最近ようやくシックスパックの兆しがみえてきた。

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