仕事をしている限り“失敗”は付き物です。

失敗するたびに駄目な奴とらく印を押していては、人は育ちません。大切なことは同じ失敗を繰り返さず、失敗を糧に、次に生かす行動をとっていくことではないでしょうか。

そのために、過度に責任を追及するのはマイナスになります。その人も、その様子を見ている周囲の人の多くも次から「失敗しない」選択をするようになるからです。安全策ばかりを選択し、リスクをとって挑戦しようとしなければ、成長はありません。

一方で、「失敗はだれにでもあるよ。ドンマイ、ドンマイ」と言って、臭いものに蓋をしてしまうのも成長を阻害します。それでは同じ失敗を繰り返す可能性が大きくなるからです。

やるべきことは、原因を確認し、それを解消することです。追及でも放置でもありません。同じ失敗をしないように対策を立て、あわよくば、以前よりより良い状況をつくりだすことです。そんなときに役立つ考え方があります。「陽転思考」という思考法です。

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 #1 陽転思考とはどんな考え方?

「陽転思考」を説明する重要なキーワードに「事実は一つ、考え方は二つ」があります。現実に起きた事実は一つ、だけどそれをどうとらえるかは考え方次第です。例に即して言えば、失敗したという事実は一つでも、それを単に失敗してダメじゃないかととらえるだけでなく、失敗を俯瞰的に見て、マイナスに思える事実からもプラスな面はないか、次につながる学びを得て、失敗してよかったととらえられないか、と考えていこうとするのが陽転思考の考え方です。

この思考法は、いわゆるポジティブシンキングと言われるものとは違います。ポジティブシンキングでは、マイナスのことは見てはいけないことになっています。見てしまうとマイナスを引き寄せてしまうからだそうです。この考え方も使い方によっては素晴らしいのですが、多くの日本人は「見るな」と言われるとよけいに見たくなってしまうのではないでしょうか。そこに息苦しさを感じてしまう人が多いように感じます。さらに、マイナスを見ないということは一歩間違えると臭いものに蓋をする引き金になってしまいかねません。

陽転思考は違います。マイナスもプラスもすべて受け入れたうえで、何を選択するか、自分で決めていくのです。

#2 陽転思考を身につけると

リーダーが陽転思考を身につけ、それを周囲に感染させることができれば、会社の雰囲気はよくなっていきます。具体例をいくつかあげてみましょう。

部下の欠点だけに目がいってしまうことがなくなり、長所も見られるようになります。萎縮しなくなった人は、成長は早くなっていきます。会議では「できない理由」を探すのではなく、「どうしたらできるか」を議論できるようになります。当然、新しいチャレンジがどんどん生まれ、その中には、会社を発展に導く結果がでるものをあるでしょう。結果として、会社の雰囲気は前向きになり、業績も好転していくのです。

陽転思考はスピリチュアルなものではありません。思考癖を矯正していくものです。だから、トレーニングを積めばだれでもできるようになります。

リアルな売り上げはウランバで管理できます。その数字をどのようにとらえ、どのように活かすかは、あなたの考え方次第です。そして一度身についた考え方は、だれにも奪えない財産です。ぜひ、陽転思考を身につける機会をもってみてください。

 

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執筆者:取材の学校 ライター 中小企業診断士 中郡 久雄

1965年生まれ。明治大学政治経済学部経済学科卒業。中小企業診断士。
新卒で入社した総合建設業(ゼネコン)を皮切りに、宿泊施設の営業職、旅行企画販売、人材派遣業などを経験し、現在は中堅印刷会社の経理担当。通常の経理業務のほか、基幹システムの再構築や管理会計全般に携わる。モットーは「経理とは経営管理である」。
社外活動では、経営者インタビューを中心に執筆活動に力を入れている。経営者の想いを言葉に変えて、想いが広く伝わるような記事を心掛けている。
最近の趣味は、ライブに行くこと。音楽・芝居は無論、映画もDVDではなく映画館で見るように努めている。

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